再開・師匠の死

 原です。

 いろいろ理由があってブログを中断していましたが、再開しようと思います。 

 きっかけになったのは、師匠の死です。



 僕は今までたった一人にだけ、音楽を教えてもらったことがあります。
 音大の時に2年間、大村哲弥さんという作曲家にです。

 その先生が、先日、57歳という若さで亡くなりました。



 僕は彼に作曲を習って、初めて「音楽の原理」に近いものに触れました。

 それはいわば「音が物理的に持っているエネルギー」に関することでした。



 僕が彼のレッスンを初めて受けた時のことは良く覚えています。
 僕は生まれて初めて曲を人に見てもらえる喜びから、勇んで数ページも書き進めていたピアノ曲を持っていきました。
 その曲の冒頭の2小節目で、僕はオクターヴの跳躍を書きこんでいました。

 先生は、そこを見ておもむろにこう言いました。

 「この音符は、オクターヴ跳躍することはできない。それだけのエネルギーがその前に用意されていないからだ」

 数ページ書き込んだ楽譜は全く見てもらうことはできず、その冒頭の2小節のみで、初回のレッスンは終了してしまいました。

 その後も大村先生は本当に厳しい人でした。ほめられた記憶は数えるほどしかありません。



 「音が物理的に持っているエネルギー」というのは全ての音楽のパラメーターのつながっていきます。
 リズム、拍節、フレージング、和声、楽節構成、全体構成、全てです。


 僕がこれらを身に着けることなく、今があるとはとても考えることはできません。

 これらにジャンルが関係ないのは言うまでもありません。どんな音楽でもこれらは同じです。



 本当はもっと書きたいことがいっぱいあるのですが、取り敢えずはこれくらいで。

 とにかく悲しいです。が、これからも僕は音楽を書き続けます。それしかありません。


 大村先生は本当に偉大でした。
 また先生について触れることがあると思います。


 それでは。

 

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