Digital Performer について

 自分は音楽の制作にはずっとDigital Performer(以降DP)というDAWを使っている(記譜はFinaleだ)。
 もうすでに20年以上も使い続け、他のDAWは学生の時に授業でVisionを少し使った以外、使ったことがない。
 特に愛着がある訳でもない。あまり物に愛着を持つタイプではない上に、これは物ですらないただのソフトだ。

 ただなくなると私は非常に困るだろう。プロ以外にユーザーは少ないDAWだが、出来るだけ存続して欲しい。


 私はMacOSをX環境にするのがやや遅れ、つまりハード音源の時代がそれなりに長かった。
 そこからようやくOSをXにし全ての環境を一新するタイミングの際に、ProToolsもしくはLogicへの移行をかなり真剣に検討することになった。
 だが、自分がどちらかというと打ち込みをメインにDAWを触る、ということを考慮した時に、どうしても移行は難しいことが分かり、またその当時のDPが7という割と評価に高かったVer.だったこともあって、やはりDPを続けることにした。
 今考えてもこれは自分の場合恐らく正しかった。


 特に最近の音楽はDAWが手足のように使えなければ追いつけない部分があるので慣れているDAWは大事だし、クラシック系や劇伴、また生バンドのシミュレートもののような繊細なMIDIの打込みが要求される場合は勿論だが、アンビエントやエレクトロニクスものの中でも複雑で細かいニュアンスの必要なタイプのものはDPはその性質上たぶんそれなりに得意だ。
 まあループベースの音楽は箱のリージョンがあるようなタイプのDAWが得意なのだろうが、まあ習熟していればDPでも何とか追いつけなくもないかもしれない。Ver.10でそういう機能も付いた。

 まあ基本的には自分の作るタイプの音楽や、自分が強い音楽には作業がしやすいDAWではあるようだ。だから続いている。


 ただ正直に言うと、他のDAWを家で本気で触ってないので、あまり比較はできていない面もある。
 まあ余程自分か、もしくはDAW自体に偏りがない限り、何使っているかよりどれだけそれに習熟しているか、の方が全然重要なのだろう。
 ただそれでも恐らく使うDAWによって、作られていくものに多少の違いは現れていくだろう。


 皆それぞれがそれぞれの道具を使い、また道具に使われつつ音楽を作る。
 余談だが、私は25年くらい前は完全に道具に影響されないで音楽を作る、究極的には五線紙とペンがあればいい、みたいなのが憧れだった。まあいくら作曲時に道具を使わなくても具体的な楽器を想定する時点で完全に矛盾があるのだが。
 そういう意味でバッハのフーガの技法なんて存在として最高にクールだと思っていた面もあった。

 今はとんでもないという感じだ(フーガの技法はもちろん今でも好きだ)。
 むしろ道具そのものが自分を作り出す、とも思うようになって、まあそれは正しいと思う。
 そんなだったから、例えば昔はサンプル、ネタ、またアルペジエーターなんかに対しても結構な抵抗感があった。こんなものは自分で作っていない、コントロールしていない、そう思っていたのだ。
 また音色によって発想を強制してくるようなものを意識して避けるようなところもあった。だから非常に自由度の高く、抽象度を高めやすい弦アンサンブルやピアノなどの曲を作ることが必然的に多かった。

 今になるとそういう自分が不思議だ。変としか言いようがない。


 DAWは自分を作り出すのだ。今のDAWの存在はもはや楽器だと考えれば至極当然だろう。
 フェンダーをメインで使う人とギブソンメインの人では、やはり差が生まれるだろう。使い分けている人もそれぞれでやはり多少プレイは変わるだろう。
 もっと言えば、まあ例えばギタリストはコードを比較的ブロックのように発想する傾向になるし、管楽器や擦弦楽器などの単旋律楽器の奏者は、R・シュトラウスやドビュッシーのような和声を発想しにくいかもしれない、とかそういう感じだ。


 20年DPを使ってきた自分はそれなりにDPに作り出されているだろう。
 だがたまに昔の自分がもたげて、そんな自分を気持ち悪く思ったりもする。


 まあ自分の中で打ち込みが結構重要で、割と音楽をちゃんと追い込んで作りたい、どうも音の良いDAWらしいので(私は比較できないので知らないが)良い音でミックスしたい、ライヴで同期などで使いたい、そういう人にはまあお勧めのDAWですよ。
 皆さん使ってみて下さいね。ほんとになくなると困るので…。

 今後は多少機材のことを書いていくと思うので読んでくださいね。今度はもう少し皆のためにになるやつを…。


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント